会計参与について会計参与>新会社法で株式会社はどうなる?>新会社法Guide トップ Q 4 - b.株式会社はどうなるのか?〜会計参与について〜 会計参与について私の会社では、先日取引銀行の融資担当者に「会計参与」の設置を薦められたのですが、「会計参与」とはどのような制度ですか? 会計参与とは、新会社法によって新たに創設された制度で、公認会計士や税理士が、株式会社の内部機関として、取締役と共同で計算書類(決算書)を作成して保存し、株主や債権者に計算書類の内容を説明したり、開示をする役割を担うものです。 会計参与は、どんな会社でも置けますか? 株式会社であれば、規模の大小や取締役会の設置の有無に関係なく、すべての会社で会計参与を設置することができます。 ただし、合名会社、合資会社、合同会社では設置できません。また、有限会社も設置する事はできませんので、会計参与を設置するためには、株式会社に組織変更をする必要があります。 会計参与を置くには、どのような手続きが必要ですか? 会計参与の設置はあくまで任意ですが、設置する場合には、定款にその旨を規定し、株主総会で選任の決議をして、選任された会計参与の氏名・名称を登記する必要があります。なお、会計参与を株主総会で選任する際の決議の要件や、任期・報酬については、取締役と同じルールになります。 会計参与になれるのは、どのような人たちですか? 会計参与に就任できるのは、公認会計士(監査法人)・税理士(税理士法人)に限られます。 ただし、その会社および子会社の取締役、監査役、会計監査人、支配人、その他の使用人は、会計参与を兼任することはできません。例えば、現在監査役になっている税理士の方が、会計参与を兼任することはできません。 監査役と会計参与の違いは何ですか? 本来、監査役は出来上がった計算書類をチェックする立場にありますので、監査役が直接会社の計算書類を作成することはできないはずなのです。 もっとも、現実には税理士等が監査役として、中小企業の経理指導や計算書類の作成に当たっていたケースも多かったため、このような実態を制度化して、会計参与が導入されたといういきさつがあります。 顧問税理士と会計参与との違いは? 顧問税理士があくまで「外部」の人間であるのに対し、会計参与は、取締役などと同様に「会社内部の役員」として、取締役と共同して計算書類の作成などに直接関わります。 それでは、会計参与の仕事内容を教えてください。 会計参与の主な仕事内容は、次の通りです。
また、会計参与の権限と責任については、以下の通りです。
会計参与を設置するメリットについてなるほど、だんだんと会計参与についてのイメージがわいてきました。それでは、会計参与を設置すると、会社にとってどんなメリットがありますか? 1.計算書類の信頼性の確保 まず第1に、計算書類の信頼性の確保があげられます。今までの株式会社では、監査役を置いているとはいっても、その監査役は特に会計の専門知識を持っているわけでもない親戚や知人が、名目的になっているという場合が多く見受けられました。 うちの会社もそうですね。実際には決算書も読めないのですが(笑) 会計参与を設置することによって、その会社の計算書類は、会計のプロである公認会計士や税理士が、取締役と共同で作成することになります。会計参与は、その計算書類の内容に対しても、重い責任を負わされますので、計算書類の信頼性が従来に比べて格段に上がります。 それで、銀行さんが薦めて来たわけですね。 はい。計算書類の信頼性が上がれば、金融機関としても融資を実行しやすくなるのでしょうね。実際すでに一部の金融機関では、融資先に対して会計参与制度の導入を勧めていたり、会計参与を設置した会社に対して金利を優遇する動きもあるそうですから。 なるほど、そういうことだったのですか。その他にはメリットはありますか? 2.取締役の負担の軽減 取締役が、計算書類を作成する手間や計算書類の内容を株主に説明する労力から解放されることになるので、より会社経営に専念できます。 また、社内に経理に関して詳しい人間を確保できない場合に、経理部門を強化することができます。 なるほど、私がより営業に力を入れる事が出来るようになるのですね。いや〜、私も正直、数字を見るよりも外回りをするほうが好きな性格ですので(笑)。 3.監査役の設置が不要となる(非公開会社の場合) それから、取締役会を設置する会社は、原則として監査役(会)を設置しなければなりませんが、非公開会社では、会計参与を設置することによって、監査役の設置が不要となります。 したがって、特に会計の専門知識のない、名目上の監査役を置くことをやめて、代わりに会計参与を設置するというのも、ひとつの選択肢になる訳です。 なるほど、参考になりました。 会計参与は普及するか?ところで、これから先、会計参与を設置する会社は増えてきますでしょうか? 大変難しい質問ですね。会計参与を引き受けることは、公認会計士や税理士にとっても、非常に重い責任を負うことになります。そのため、実際には「なり手がいない」のではないかという意見も聞かれますね。 そうなると、責任の重さに比例して、会計参与の報酬が高額になるのではないでしょうか? そういう懸念もあります。そうなると、会計参与を設置する中小企業は、それほど現れないのではないか、とも言われていますね。 なるほど、それでは様子を見たほうがいいのですかね? ええ、それも一つの方法です。ただし、中長期的には、会計参与を設置する事は、ひとつの経営課題になってくると思いますよ。 それはなぜですか? 新会社法が施行されると、株式会社の数は今までと比べて飛躍的に増えるものと思われます。現在の有限会社のうちのかなりの数が株式会社に組織変更するでしょうし、また新規の株式会社設立も、手続きの簡素化や最低資本金制度の撤廃から、当然増えてくるでしょう。 となると、株式会社が巷にあふれかえってくるわけですね。 はい、そうなると、これからは単に「株式会社」というだけでは、社会的な信頼を得ることが難しくなるものと思われます。今まで以上に「会社の中身」つまり経営内容が重視されるようになるでしょう。 なるほど、そして経営内容は決算書に現れてくるわけですね。 そうなのです。そして、決算書はその数字の中身ももちろん重要なのですが、その決算書自体が適正に作成され、開示されていることが大前提となってきます。 いくら見栄えのよい決算書でも、「粉飾」を疑われるようでは説得力がないわけですね(笑) はい。まあ、意図的に「粉飾」をしないことは当然ですが(笑)、やはり決算書を誰が作ったのかというのは、その中身も含めて、決算書の信頼性に影響するわけです。 その点、「ウチの会社の決算書は、専門家である税理士が、会計参与という責任ある立場で作成しているのだ」というのは、とても説得力があるわけですね。 なるほど、会計参与を設置する事は、自分の会社がきちんと経営されている事をアピールする方法になるわけですね。これが「コンプライアンス経営」というヤツですね。 はい。「コンプライアンス経営」は、今後のますます重要視されると思います。 わかりました。先生、今日はありがとうございました。 こちらこそ、ありがとうございました。 |
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